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省エネ住宅設備(雨水タンク・エコキュートなど)

最終更新日:2021/07/30

少ないエネルギーで電気・ガス・水道をまかなう、省エネルギーの住まいが注目されています。 省エネ住宅向けは地球にも、人の身体にも、お財布にも優しい住宅です。

そんな省エネ住宅を実現する様々な設備をご紹介します。

雨水タンク

みなさんは雨水タンクをご存知ですか?

雨水タンクは、屋根に降った雨水を貯めておくために、家の雨どいにつなぐ容器です。 貯まった雨水を生活用水として活用することで、水道水の使用を抑えることができ、節水と水道代の節約に繋がります。

タンクの水は雨水なので、基本的に飲用には適しません。庭の水まきや掃除、洗車などに使うのがオススメです。 夏は雨水タンクの水を使って打ち水をするのもいいですね。

災害への備えとして

「2011年3月に発生した東日本大震災では、断水で大変だった」という経験を持つ方も多いことでしょう。 雨水タンクは、災害時用としても見直されています。

災害時にタンク内の水が残っていれば、飲用にはならなくても、トイレ用水や手を洗う水、生活用水としての使用が可能です。 タンクの大きさや季節によって、タンク内に残っている水の量はまちまちですが、すぐに使える水が確保されているのは心強いですね。

雨水タンクの大きさ、材質

雨水タンクの材質は、プラスチック製、ステンレス製、木製など。価格が手ごろなプラスチック製のものが人気で、商品数も多いようです。

大きさは、扱いやすい30リットルくらいのものから、300リットルの大容量のものまで、様々です。

ホームセンターなどでも販売されているので、まずは実物を見て確かめてみてくださいね。

助成金が支給されることも

リフォーム時に雨水タンクを設置しようかな・・・という方に、朗報です。 雨水タンクの設置に際して、自治体から助成金が支給される場合があります。

助成金の支給条件や金額などは異なりますので、雨水タンク購入前に、お住まいの自治体へ問い合わせてみましょう。

ミストサウナ

1日の疲れを癒して元気に明日を迎えたい、という方にぴったりの「ミストサウナ」をご紹介します。

サウナは贅沢品のように思っている方も多いかもしれませんが、最近は自宅のお風呂にサウナを採用する方が増えています。 サウナの中でも、身体に優しく省エネなミストサウナが、バスタイムをより充実させてくれる、と好評です。

サウナとミストサウナの違い

温泉などにある一般的なサウナは、北欧から伝来した乾式のサウナです。

温度は80~100度と高温で、湿度は10~15%と少なめになっています。

汗がじわじわと出てきて、サウナから出たときの爽快感はたまりませんが、熱でヒリヒリする感じや息苦しさを感じる方も。 また、急激な血圧の上昇や心拍数の増加など、身体への負担が大きいという心配があります。

一方、ミストサウナは、日本に古来からある蒸気浴と同じ湿式のサウナです。

温度は約40℃とそれほど高くなく、湿度は約100%とかなりの高湿です。

息苦しさや熱さを感じることは無く、心地よいサウナです。 身体への負担が少ないえ上、身体を芯から温めてくれます。

ミストサウナは、お風呂にじっくり浸かる全身浴よりも、下半身や手先がよく温まるという実験結果も出ています。

様々なシーンで活躍するミストサウナ

ミストサウナの蒸気の水滴は、とても小さいものです。 中には水滴がモヤや霧よりも小さな1ミクロン以下という機種もあり、サウナ内で本や雑誌が読めるほどだそうです。

ミストサウナの美容効果も注目されています。 細かい水滴が、お肌や髪の毛をしっとりさせてくれます。 冷え性や乾燥に悩む女性には、ミストサウナはぴったりです。

また、ミストサウナは介護の分野でも利用価値の高いアイテムです。 入浴介助は負担が大きく、特に洗い場と浴槽間の移動は負担と危険が伴います。 その点、ミストサウナなら、座ったままで全身が温まるので、介護する方もされる方も楽に入浴を楽しめます。

「お風呂で湯船に浸かっているよりも、洗い場で遊んでいるのが楽しい」というお子様にも、ミストサウナはオススメです。 洗い場にいたままで身体を温めることができるので、湯冷めして風邪をひいてしまうような心配もありません。

ミストサウナを採用するなら

ミストサウナには、電気式とガス式があり、新しく設置する時は給湯器を交換する必要がありますのでご注意ください。

また、在来工法の浴室には設置できないものもあります。 リフォームでユニットバスを新しくする際に、ミストサウナ付きのユニットバスを選ばれるのがいいでしょう。

もっとお手軽にミストサウナを使ってみたい方には、シャワーヘッドに取り付けられるタイプも販売されています。

エコキュート

「エコキュート」の名前は聞いたことがあっても、中身はよく知らないという方も多いのでは? 環境に優しく省エネな給湯器エコキュートをご紹介します。

エコキュートの正式名称は「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」。2001年にはじめて発売され、今では各社から家庭用、業務用のエコキュートが発売されています。

エコキュートの仕組み

エコキュートは空気のエネルギーを利用してお湯が沸かせる新発想の電気給湯機です。

エコキュートのエコには、エコノミーとエコロジーの両方の意味があるそうです。

  1. 低温の冷媒が空気中の熱を取り込んで暖かくなります。
  2. 冷媒に電気の力で圧力をかけると、高温になります。
  3. この熱で水を温め、タンクに貯めます。
  4. 熱を水に伝えた冷媒を減圧すると、再び低温になります。→1に戻る

エコキュートはこの繰り返しで水を温めるので、空気を汚すことなく環境に優しい仕組みです。 空気中の熱を取り込むことから、ヒートアイランド現象の緩和にも繋がります。

環境に優しく省エネです

  • エコキュートは燃焼によってお湯を作っているわけではありません。給湯器からのCO2排出はゼロです。
  • エコキュートに使われるのは、二酸化炭素(CO2)を使った自然冷媒です。オゾン層を破壊するフロンは含まれません。
  • 少量の電気エネルギーで効率的にお湯を沸かすことができるので、電力使用量が少なくて済みます。
  • 深夜電力を利用して沸かしたお湯をタンクに貯めるので、電気料金も割安で経済的です。

エコキュートの注意点

ガス給湯のマンションではエコキュートを設置できない場合があります。事前に管理組合などに確認するとよいでしょう。 エコキュートのタンクはお湯を貯めておくために大きさが必要なので、戸建住宅に設置する場合は設置スペースが確保できるかどうか確認しましょう。

また、エコキュートはエアコンの室外機と同じくらいの運転音がします。住宅密集地などに設置するときは、設置場所も気をつけたいところです。

エコジョーズ

「エコジョーズ」は、ガス給湯器に代わる給湯設備と言われています。

ガス給湯器は、ガスを燃やしてお湯を沸かすシンプルなシステムですが、ガスを燃やして発生したエネルギーのうち、約20%が使われずに排出されてしまいます。 この20%のエネルギーを有効活用するために開発されたのがエコジョーズです。

エコジョーズの仕組み

エコジョーズは、水を温めた時に出る熱(排気熱)を再利用しています。

  1. 排気熱で水を温め、ぬるま湯に
  2. ガスでぬるま湯を温め、熱湯に
  3. 熱湯から出る排気熱を再利用 →1に戻る

いったん水をぬるま湯程度に温めてから、再度加熱して熱湯にする方がエネルギーを節約できるそうです。 エネルギーの無駄をなくして、熱効率を95%まで上げるエコジョーズは、環境にもやさしい給湯設備です。

エコジョーズの注意点

エコジョーズ本体の価格は、従来型の給湯器に比べ2割ほど高くなっています。 しかし、効率的な給湯により、ガス料金が安くて済むのはうれしいところです。給湯の使用頻度にもよりますが、5年程度で元が取れると言われています。

また、従来のガス給湯器とは異なり、エコジョーズでは熱効率を上げたことから酸性のドレン排水が発生するため、排水管の工事が必要になります。 設置場所によっては、ドレン管の工事が難しいケースもありますのでご注意ください。

エコウィル

「エコウィル」は、東京ガスが提供する「家庭用ガスコージェネレーションシステム」です。 これは、都市ガスを利用して発電し、発電で発生する排熱を給湯や暖房に利用するシステムのこと。

エネルギーを無駄なく有効活用できるのがエコウィルです。

環境にもお財布にもやさしい

エコウィルを使うと自宅で発電することができ、発電時の排熱を有効活用できます。また、電気を送電する必要がないので、ロスもありません。

一般の住宅では発電所の電気を使いますが、発電所でも排熱が発生しています。この排熱は無駄になっているところがほとんどです。 エコウィルならエネルギーを無駄にすることがなく、環境にやさしいシステムと言えます。

また、エコウィルで自家発電を行った場合、電力の約40%をまかなうことができると言われています。電気代を安く抑えることができて、お財布にもやさしいシステムです。

エコウィルのすごいところ

エコウィルは電気とお湯の使用状況を学習して、電気をよく使う時間帯に発電するようになっています。

また、エコウィルが発電した電気がなくなった場合は、自動的に電力会社の電気に切り替わります。 給湯タンクのお湯を使い切った場合は、補助熱源機でお湯を作るので安心です。

エコウィルはとっても優秀なシステムなのですね。

太陽光発電

オール電化設備「太陽光発電」をご紹介します。

日本は、減少傾向にあるとは言っても、まだまだ火力発電を主としています。 火力発電では、石炭や石油、天然ガスなどの燃焼で電力を得ているため、発電時にCO2が排出されます。

地球環境のことを考えて、CO2を排出することなく、太陽の自然エネルギーで電気を作る太陽光発電の導入を検討してみましょう。

太陽光発電の仕組み

屋根などに設置したソーラーパネルに太陽光が当たることで電力が発生します。 発生した電力は家庭で使われるほか、余った場合は電力会社の配電線に送り出すことができます。

また、電力が足りない朝夕や、太陽光で発電できない夜間には、電力会社から送電してもらうことになります。

太陽光発電のメリット

太陽光発電には多数の経済的なメリットがあります。

  • 電気を自給自足できる
  • 電気代が減る
  • 余った電気を売ることができる

地球に降り注ぐ太陽エネルギーは、1時間分で全世界の消費電力1年分の量に匹敵すると言われています。 お得でクリーンな太陽のエネルギーを、無駄にしないように利用したいものですね。

太陽光発電システム設置の流れ

M様邸のリフォーム事例を元に、どのような流れで太陽光発電システムを設置するのか、具体的にご紹介します。

(1)発電量を決める

太陽光発電システムは様々なメーカーが開発・販売を行っています。 それぞれ特長を持っているので、屋根の大きさや電気の使い方、予算など合わせてメーカーとパネルの枚数を決めます。

M様は、サンヨー(現パナソニック)のシステムを採用し、10枚のパネルを屋根の南側に置いて、2.1kwを発電する計画にしました。

(2)補助金の申請をする

太陽光発電システムの設置にあたっては、自治体から補助金が出る場合があります。

M様は国の助成金制度を利用しました。工事前に申請し、約3週間で承認されて着工となります。
※2018年現在、国の助成金制度は終了しています。

(3)工事を行う

雨のため工事が遅れましたが、無事に完了することができました。太陽光発電システムは屋根の工事を伴うため、天候に左右されることがあるので注意しましょう。 また、室内側も配線等の工事が必要となります。

(4)太陽光発電の運用と助成金取得

太陽光発電システムを設置後は、モニターで発電量、電気使用量、売電量の確認ができます。 現在の消費電力も明確にわかるので、節電の意識も高くなりそうです。

また、工事完了後に届け出を行い、担当者の現地確認を経て、工事が終わってから約3ヶ月後に、助成金が振り込まれました。

お客様の声でM様邸の太陽光発電システムの設置についてご紹介しています。合わせてご覧ください。

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LED照明

スマートフォンやクリスマスのイルミネーションなどに使われているLEDライト。 省エネという観点からも非常に注目されていて、住宅用の照明も次々とLEDに変わっています。

LEDは発光する半導体で、電気を直接光に変換できるため、大変効率よくエネルギーを使うことができます。 開発当初は小さく光の弱いLEDしかありませんでしたが、近年では家庭用のメインの照明としても使えるものが販売されています。

LED照明のメリット

  • 省エネで経済的

    LEDシーリングライトの消費電力は、蛍光灯を使ったシーリングライトの1/2以下です。 家庭で2番目に電気使用量が多いのが照明器具というデータもあり、エネルギー効率の高いLED照明は大きなメリットがあると言えますね。

  • 長寿命で長持ち

    LEDは半導体が発光するため、白熱電球のように劣化して玉切れすることはありません。 LED自体よりも、基盤やプラスチック部分が劣化することを考慮して、LED照明の寿命は10年とされています。

  • メンテンナンスが簡単

    LED照明は器具ごと交換することを想定しているため、メンテナンスに手間のかかる場所への設置に適しています。 電球の交換が負担になる高齢者世帯にもオススメです。

  • カラフルで紫外線が発生しない

    LEDはカラフルで様々な色に発光させることができます。 LED光には紫外線が含まれないため、虫が寄ってくることはなく、絵画などが色褪せすることもありません。

LED照明のデメリット

LED照明は、蛍光灯や白熱灯の照明と比べて、価格が高くなっています。 ただし、交換用電球が不要で電気代も抑えられることを考慮すると、トータルのコストはそれほど高いとは言えません。

また、LED照明の明かりは、白熱灯のような温かみのある明かりとは異なります。 お部屋や使用目的に合わせて、照明を選ぶことをオススメします。