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外壁の種類とメンテナンス方法(ジョリパット・ウイルウォールなど)

最終更新日:2019/05/24

建物を良い状態に保つために、風雨から家を守ってくれる「外壁」はとても大事な存在です。

一昔前は「外壁と言えばモルタル」というイメージでしたが、近年ではサイディングをはじめとした様々な素材が使われるようになりました。

外壁の種類とメンテナンス方法、さらに外壁と合わせて考えたい屋外用の床材をご紹介します。

外壁の湿式と乾式

外壁は様々な素材で造られていますが、大きく分けて「湿式」と「乾式」の2種類があります。

湿式の外壁は、塗り壁など、施工に水分が必要なものです。乾燥に時間がかかります。

乾式の外壁は、パネルなど、施工に水分が必要ないものです。乾燥時間は必要ありません。

乾燥時間を考慮すると、湿式の外壁工事は天気の影響を受けやすく、乾式の外壁工事は天気に左右されにくいと言えます。 それぞれ風合いやメンテナンス方法も異なるので、工期の都合やお好みによって選ぶのがいいでしょう。

湿式の外壁

白州そとん壁

白州そとん壁は火山灰を原料とした外壁用の塗り壁です。外に塗るから「そとん壁」なのだそうです。

白州そとん壁は耐久性が高く、透湿性もあるため、高温多湿の日本の気候に合った外壁と言えます。

ザックリとした質感で、写真のようなかき落とし仕上げが人気です。 模様パターンを付けた仕上げにすることも可能で、様々な表情が楽しめます。

漆喰は強アルカリ性なのでカビが発生しにくく、時間とともに硬くなるため、長い期間、優れた耐久性を保ちます。 また、漆喰にも透湿性があり、湿気の多い日本に向いている壁材と言えます。

漆喰も、パターンの付け方によって様々な風合いを表現できます。

漆喰は比較的高価で、施工に左官技術が必要なことからコストがかかりますが、自然素材の風合いの良さは捨てがたい魅力です。

モルタルは、砂とセメントと水を混ぜて造られます。 通常は湿式の外壁の下地として使われ、仕上げ剤として何を使うかによって異なる仕上がりになります。

どんな形状にも合わせて塗ることができることから、かつては日本の住宅でも多く使われてきました。

乾燥に時間がかかること、亀裂が入りやすいことから敬遠される方も増えていますが、まだまだ人気の素材です。

ジョリパット

ジョリパットはアイカ工業さんが開発・販売している砂壁状の塗装材です。 外壁の仕上げ剤としてモルタルの上に施工します。

アクリル樹脂を原料としていますが、ホルムアルデヒドの放散量も非常に少なく、環境にも配慮された素材です。

色あせしにくく、高い耐久性があるため、色合いや質感を長期間にわたって維持できます。 汚れがつきにくいのでメンテナンスの手間もかかりません。

180色以上のカラーと100以上のパターンを組み合わせた中から、自分のイメージに合うデザインを選ぶことができます。 デザインの幅が広いので、外壁の具体的なイメージを持っている方にオススメです。

セラミクリーン

セラミクリーンはエスケー化研株式会社のセラミックシリコン樹脂を使った塗装材です。 セラミックシリコン樹脂を結合剤とすることで、耐久性を飛躍的に向上させました。

特殊配合により、カビや藻が発生しにくく、優れた透湿性を持っています。

コンクリートやモルタルなどの下地に施工し、より長く美しく建物を保護します。 セラミクリーンは外壁の塗り替えにもオススメです。

乾式の外壁

タイル

タイルは公共施設の水まわりなどでもよく見かける、陶磁器製のお馴染みの素材です。 耐火性、耐水性に優れ、摩耗することもほとんどありません。

美しいタイルやデザインタイルなども多数販売されていて、豊かな表情を持つ外壁を実現できます。

他の外壁材に比べて厚みが出ること、コストがかかることがデメリットです。 外壁の一部に、タイルをアクセントとして使うのもオススメです。

サイディング

サイディングはセメント、セラミック、金属などの材質で造られたパネル形状の外壁材です。 日本で一番使われている外壁材と言われています。 軽量で施工しやすく、汚れにくく耐久性も高いことから人気が高まっています。

朝日トステム外装株式会社さん、ニチハ株式会社さんなど、多くのメーカーから種類も豊富なサイディングが発売されています。 レンガを模したパターンや石目調のもの、金属系のスタイリッシュなものなど、好きなデザインのサイディングを選ぶことができますよ。

燃えない木・ウイルウォール

東京23区内の住宅密集地は準防火地域に指定され、万が一の時に延焼を防ぐため、外壁に不燃素材を使うことが義務付けられています。

木材は一般的に"燃えるもの"なので、準防火地域の外壁としては使用できないはずですが、写真のように、木材を外壁として使われた事例もあります。これが"燃えない木"と言われる「ウイルウォール」です。

ウイルウォールは、チャネルオリジナルさんの製品で、100%天然木のサイディングパネルです。

日本で唯一、無垢材でありながら、国土交通省から準耐火構造認定を取得したという外壁材で、火災の時も燃え広がることはありません。 また、この防火性能は劣化することがないのも素晴らしい特長です。

火事は心配だけれど、無垢材の風合いを持つ外壁にしたい、という方にオススメです。

屋外用の床材

テラコッタ

テラコッタ(terra cotta)はイタリア語で「焼いた土」を意味する、陶器用の粘土のことです。

建材としては、陶器で造られた装飾用タイルのことをテラコッタと呼びます。 ヨーロッパではテラコッタのタイルはとても人気のある建材です。

テラコッタは美しい赤褐色で、暖かみのある表情を楽しむことができます。 使えば使うほど、風合いがでてくるタイルです。

テラコッタは素焼きのため、表面が柔らかくキズがつきやすいという欠点もあります。 また、吸水性が高いため汚れが落ちにくく、湿気が多い場所ではカビが生えやすくなります。

自然な風合いを持つテラコッタは、日々の生活に違和感なく馴染む素材と言えます。

スタンプコンクリート

スタンプコンクリートは、アメリカで人気の工法で、ディズニーランドでも使われています。

庭などの床材としてコンクリートを施工し、まだ柔らかいうちに着色と成型を行う工法で、まるで天然の石を並べたようだったり、古いレンガを敷き詰めたような仕上がりになります。

模様のついた型を押し付けて成型することから、"スタンプ"コンクリートの名がついています。

硬化する前のコンクリートそのものを加工するため、割れたり剥がれたりする心配がなく、非常に堅牢な床となります。

型には、石やレンガ、タイル、木材など、自然素材がデザインパターンとして使われているため、一般住宅にも合う自然な風合いに仕上げることができます。