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昭和30年代のお住まいを町屋風にリフォーム

昭和30年代のお住まいを町屋風にリフォーム

S様邸 ハウスデータ

築年数45年
構造木造2階建て住宅
内容内装・間取り変更・水まわりリフォーム
地域東京都江東区

S様は下町の雰囲気がお好きで、江東区にある中古住宅をご購入されました。 昭和30年代建築の建物と聞いて、当初は建て替える予定でしたが、何度かご覧になるうちに、「この古い家の雰囲気を活かせば、情緒ある個性的な住まいになるのでは?」と思い、リフォームを決意したそうです。

現在の法律に合わせて建て替えると、家の広さを削る必要がありますが、リフォームを選んだことで広さはそのまま、内装や間取りを大きく変えることができます。 S様のイメージ通りの個性的なお住まいが出来上がりました。

リフォームプラン

S様のご要望は...

  • 家の雰囲気を活かして「町屋風」
    昭和30年代築の古い家ならではの味わいをそのまま活かして、町屋風にリフォームしたい。
  • 明るさを保つ工夫をしたい
    都内の住宅密集地のため左右からの採光は望めないが、家の中にうまく光を取り入れたい。
  • 猫ちゃんと暮らしたい
    愛猫のこじろう君のためのスペースを設けて、楽しく暮らせるように工夫したい。
  • 水まわりはオリジナルにしたい
    浴室や洗面はこだわって、既製品ではなくオリジナルのものにしたい。
  • 暮らしに合う収納がほしい
    古い家とは言え、暮らしのスタイルは現代風なので、今の暮らしに合う収納がほしい。

▲愛猫のこじろう君

リフォーム図面 ビフォーアフター

Before 1F

Before 2F

施工責任者
一級建築士
塩谷 敏雄

大工さんの自宅兼作業場だったというユニークな建物です。

S様が中古で購入した建物は、腕の良い深川の大工さんが自ら建て、自宅兼作業場として住んでいた家でした。もともと2つだった家を繋げて1つにしたそうです。

建築した大工さんと、大きな改築を行った大工さんが違うと、建物に不具合が見られるケースが少なくありません。 建築時のことや建物のクセがわからないまま改築工事をしなければならないからです。 しかしこちらの建物は、ずっと同じ大工さんが手がけているため、不具合は見られませんでした。

良い材料を使い、しっかりと建築された建物です。 S様のご希望どおり、この雰囲気を活かしてリフォームできたら、とてもいい家になるだろうと思いました。

After 1F

  • 階段はストリップ階段にして猫ちゃんのスペースに。
  • オリジナルの浴室&洗面。スペースも広がります。
  • 掘りごたつの和室から趣のある庭が見えます。
  • 玄関やキッチンまわりに収納を造作します。

After 2F

  • 光を通して空間をつなげる半透明の建具
  • グレーチングの半透明の床で光を1階に届けます。
  • ダークブラウンの無垢の床で和モダンな雰囲気に。
  • 収納力抜群の納戸スペースを設けます。

リフォームアドバイザー
塩谷 理枝

強度を保ちながらイメージを実現するリフォーム計画です。

壁や柱をなくしてしまうと、耐震性が低くなってしまいます。 「リビングを広くしようとして壁を抜いたら、地震のときにひどく揺れるようになってしまった...」というケースもあります。

S様邸では、建物の強度をしっかり保ちながら、耐力壁も追加して耐震性をアップさせる計画を立てました。

壁や柱はそのままでLDKを広くして、S様のご希望のイメージを実現します!

リフォーム完成の様子

それでは、完成の様子を詳しくご紹介します。

外観と玄関

町屋風になった外観

昭和30年代に建築された古い家のイメージをそのまま活かして、S様のご希望どおり、「京町屋」のような外観へと生まれ変わりました。

リフォーム前は白かった外壁がシックな黒い塗装に変わり、さらに趣のある雰囲気を醸し出しています。 奥まった位置に設けた玄関が、黒い外観のアクセントになっています。

通りかかる方に小料理屋さんと間違われてしまうこともあるそうです。隠れ家レストランのようにも見えますね。

Before

風情のある玄関

玄関は通りから少し奥まったところに配置して、S様もお気に入りの町屋風のスタイルに。 壁と天井を杉板張りにして、風情を感じる玄関となりました。

小窓付きの玄関扉は、既製品ではなくオリジナルで造作しました。 木に囲まれた玄関がオレンジの明かりに照らされて、味わい深く感じられます。

玄関扉を開けると、内部も天然木を使った温かみのある空間になっています。 壁の下半分に木の腰壁を設置して、汚れが気にならない工夫をしています。

Before

1階:リビングダイニングキッチン

広くなったLDK

玄関ホールを抜けると、広々としたLDKが広がっています。 リフォーム前は作業スペースとダイニングキッチンに分かれていましたが、リフォーム後は2部屋を合わせた広いスペースをLDKとしました。

床は自然素材のコルクタイルを採用しました。コルクタイルは水濡れに強いので、水まわりにもぴったりです。 冬はほんのり暖かく、夏はさらりとして快適な足ざわりで快適に過ごせます。

※詳しくは、コルクタイルのメリットをご覧ください。

Before

キッチンは収納力抜群です

キッチンは、お掃除が楽なステンレスカウンターのものを選ばれました。

キッチンのすぐ横には、お持ちの炊飯器や電子レンジなどのキッチン家電に合わせたオープン棚を造り付けました。 実際にお使いの様子を見ても、きれいに収納されていますね。

収納の奥行きはキッチンに合わせたサイズになっているので、見た目もスッキリです。

Before

室内窓を風が通り抜けます

今回のリフォームでガレージとLDKの間にあった出入り口をふさぎました。 住宅密集地で両隣とのスペースがないこともあり、そのままでは風通しが悪くなってしまいます。そこで、室内窓を設けました。

室内窓を開けると、LDKと和室を通り、お庭の方へと風が通り抜けるようになっています。 インテリアとしても可愛らしい室内窓です。

猫ちゃんのためのストリップ階段

リフォーム前、この家には階段が2つありました。住み込みの職人さんが2階に暮らしていたからだそうです。

リフォーム後は階段を1つにして、ゆるやかに架けかえました。 新しい階段はおしゃれなストリップ階段です。

ストリップ階段にしたのは愛猫のこじろう君のためです。 階段の下を猫ちゃんのトイレスペースにするため、暗くならないように、光を通すストリップ階段を選びました。 また、猫ちゃんが遊ぶジャングルジム(ニャングルジム?)としても最適です。

Before

1階:浴室と洗面室

温泉旅館のようなお風呂

最近ではユニットバスが多い中、S様邸では古家の雰囲気に合わせて、在来工法のお風呂を選ばれました。 在来工法なら、細部までこだわってオリジナルのお風呂に仕上げることができます。

壁の上半分と天井には、水に強く調湿性が高いヒノキを張りました。 ヒノキの香りにはリラックス効果があり、ゆっくり入浴して一日の疲れを癒せる快適空間になっています。

壁の下半分と床には、S様が選ばれた黒いつや消しのタイルを張りました。 ヒノキの木目との相性もばっちりで、まるで温泉旅館のようなたたずまいになりました。

Before

世界に一つのオリジナル洗面室

洗面台も既製品は使わず、オリジナルで造作したものです。 防水処理をした無垢板の上に洗面ボウルをのせたシンプルなデザインで、木枠の鏡や、温かみのある丸い照明も、全体のバランスを考えてセレクトしました。 使い勝手も良く、インテリアとしてもお楽しみいただけます。

壁はお風呂に合わせてヒノキと黒いタイルを張り、床はLDKと同じコルクタイルを採用しました。 世界に一つしかないオリジナルデザインの洗面室となっています。

Before

1階:和室とお庭

掘りごたつでくつろげる和室

LDKの奥には和室があります。 リフォーム前は他のお部屋への扉がありましたが、今回のリフォームで出入り口をふさぎ、静かに過ごせるお部屋になりました。 畳も新しくなって、イグサの香りが心地良い和室です。

お部屋の中央、半畳分のスペースは掘りごたつになっています。 畳を外してテーブルをセットすれば、掘りごたつに早変わりです。足を伸ばしてゆっくりお寛ぎいただけます。

リビングの境にあるすりガラスの建具は、元からあったものを洗浄して再利用しました。 古家の情緒が感じられますね。 経年の汚れが見られた木部は、きれいに洗って柿渋で塗装しています。

※詳しくは、日本製の自然塗料をご覧ください。

Before

窓の外には風流なお庭

和室の外には小さなお庭があります。 お庭の塀は、杉板を黒で塗装したものです。 以前はブロック塀だったので、大きく印象が変わりました。

目隠しのためと、猫ちゃんの脱走を防ぐために、高めの塀にしています。 落ち着いた風流な景色になりました。

お庭にある柿の木は、元からあったものをS様が気に入って、抜かずにそのままにしました。

2階:フリースペース

自由に使えるスペースです

階段を上がったところは、オープンなフリースペースです。 趣味を楽しんだり、猫ちゃんとお昼寝したり...と、自由に使えるように計画しました。

階段横の位置に、天然木のシナ合板で本棚を造作しました。 天井いっぱいまでの本棚は、棚の高さも自由に変えられ、かなりの本を収納できます。

本棚の横には、お持ちのデスクを置けるようにしました。 実際に入れてみると、ぴったりサイズです。 奥様が趣味の書道をされる時など、便利にお使いいただけます。

Before

半透明の床が、光を1階へ届けます

S様邸は左右のお隣とくっついているため、左右方向からの採光が望めません。 また、間口が狭く縦に長いため、1階中央のお部屋が暗くなってしまいます。 そこで考えられたアイデアが、半透明の床です。

できるだけ自然な光を取り入れるため、2階のフリースペースの床の一部を半透明にしました。 これで2階の光を、1階まで届けることができます。

強度を保つため、半透明の部分はグレーチングでフタができるように施工しました。 グレーチングの格子はインテリアのアクセントになり、お部屋の雰囲気にもぴったりです。 新築では造れない、古家のリフォームだからこその空間に仕上がっています。

コントラストが美しい空間です

床はダークブラウンの無垢フローリングを張りました。 リボスのカラーオイルで塗装後、余分な塗料を拭き取ってからクリアワックスで仕上げたので、濃い色の中に木目の味わいが感じられます。 柱と巾木も同様に仕上げました。

壁には珪藻土クロスを張りました。温かみを感じるオフホワイトのクロスで、空間に広がりが感じられます。 濃い色の床と明るいクロスのコントラストが美しい、和モダンなお部屋になりました。

※詳しくは、珪藻土と珪藻土塗料、珪藻土クロスをご覧ください。

塗装前の床

オープンな納戸スペースを設けました

フリースペースの一角には、収納力抜群の納戸スペースを設けました。 扉は付けず、オープンな空間になっています。

お持ちのタンスなどを置いて、自由に使える納戸です。 高い位置に棚を造り付け、上の方までたっぷり収納できるようにしています。

2階:書斎

落ち着くお部屋を書斎に

こぢんまりして落ち着くお部屋は、S様の書斎になります。 木製の窓はリフォーム前から使われていたもので、S様が気に入られて残すことになりました。 お部屋の雰囲気にぴったりの建具です。

通りに面した窓は眺めがよく、愛猫こじろう君もお気に入りだそうです。 日本の古家に猫ちゃん、とても絵になる組み合わせですね。

Before

間仕切りの建具は光を通すものを

お部屋を仕切る建具は、半透明のポリカーボネートのものを採用しました。 高さも天井いっぱいまであるので、窓からの自然光をお部屋の隅々まで届けることができます。

大きく開閉できる建具で、2階の3つのお部屋につながりが感じられるようになりました。 古家独特のレトロな雰囲気と、現代的な半透明の建具が、意外にも相性ぴったりです。

2階:寝室

寝室は天井を高くしました

寝室は、S様たってのご希望で、他のお部屋よりも天井を高くしました。 天井を高くしたことで収納スペースが増え、クローゼットの上にも小さな収納を設けることができました。

寝室の端にある柱は、建物の強度を保つために抜くことができない柱です。 床と同じダークブラウンで塗装された柱は、アクセントとして空間にとけ込んでいます。

Before

バルコニーで日向ぼっこも

寝室の外にあるバルコニーには、室内のインテリアに合わせたダークブラウンのウッドデッキとベンチを設置しました。

猫ちゃんといっしょに気持ちよく日向ぼっこができるバルコニーです。 S様もお花を飾ったりして楽しまれているようです。

リフォーム後のご感想

S様より

今回のリフォームを前に、いくつかのリフォーム屋さんに声をかけました。 会社によっては、「築年数も長くて傷んでいるから...」と、この家をちょっと否定しているような印象だったところもあります。

でも、塩谷さんは一番じっくり相談にのってくれて、この家のベースをちゃんと考えて提案してくださいました。 それでエコリフォームさんにお願いすることに決めて、本当に良かったです。ありがとうございました。

第2期工事として行った耐震リフォームの様子はこちらから!

昭和30年代の町屋風のお住まいを耐震補強