TOP > リフォームお役立ち情報 > リフォーム自然素材 > 内装・外装の素材 > 日本製の自然塗料(キヌカ・木塗水など)

日本製の自然塗料(キヌカ・木塗水など)

最終更新日:2019/05/24

安心して使えて環境にも良い自然塗料の最先端はドイツですが、日本の塗料も負けてはいません。

様々な日本のメーカーが、独自の工夫をこらした自然塗料を開発し、販売しています。

ここでは、日本製の自然塗料と、日本で昔から使われてきた塗料をご紹介します。

キヌカ

日本で生まれた自然塗料のひとつに「キヌカ」という製品があります。 石川県の日本キヌカ株式会社さんが販売されている自然塗料で、なんと"お米"を主原料に作られています。

キヌカの名前には、絹のような柔らかな風合いに変化させるという意味の「絹化」と、木と糠を融合させた「木糠」の2つの意味が込められているそうです。

日本では欠かせない白いご飯。ご飯を炊くためのお米を精米するときにできるのが米糠です。

昔の日本では、よく米糠を袋に入れて、床や家具を磨いていました。 こうすることで、木材にツヤが出て長持ちするということを知っていたのですね。

キヌカは、こうして生活の知恵として伝えられてきた米糠の特性を、塗料として活かすことに成功しました。

キヌカの特長

  • 溶剤不使用

    通常、自然塗料でも15%ほど使用しているという溶剤を、キヌカは一切使用していないため、塗装時も換気に注意する必要はありません。また、塗装後も無臭です。

  • 塗りやすく美しい

    キヌカはサラッとしていて広い面にも塗りやすく、無垢材に馴染み、木目を美しく際立たたせます。

  • 短い乾燥時間

    乾燥時間が2~4時間と短いのも特長で、多くのオイル塗料のように発火の危険もなく、施工の際にも安心な塗料です。

  • 安心・安全な成分

    キヌカの成分は、赤ちゃんがなめても大丈夫なほど安心で、蒸留水並みの安全性が確認されています。

キヌカは、無垢材と無塗装の木材向けの安心な自然塗料です。 ただし、天然乾燥のクリ材や表面油分の多いチーク材には向きませんので、事前にしっかり確認しましょう。

参照:自然塗料オイル

木塗水(きとすい)

「木塗水(きとすい)」は、針葉樹に合う自然塗料です。 岩手県のメーカーシオンさんが販売している、自然素材100%で作られた国産の良質水性塗料です。

木塗水には、石油系の溶剤や乾燥剤は一切含まれていません。 膠(にかわ)、青森ヒバ油、ヒバ水、亜麻仁ボイル油、紅花油、菜種油、桐油、米油を主成分としています。

木塗水は、ほのかにヒバの香りを感じることができ、リラックス効果も得られるでしょう。

木塗水は、クリアカラーから、オーク系やブラウン系の薄い色、濃い色まで、カラー展開が豊富です。

赤色系顔料としては、シソ・芋・赤キャベツ・ベンガラ、黄色系顔料は薬としても使われるオウバク・サンシン、黒色系顔料は墨が使われています。どれも自然素材ですから、安全性を損なうことがありません。

仕上がりは、木の質感を生かしたマットなものになります。床や家具、建具に使用されることが多く、乾燥時間は3~5時間が目安です。

木塗水は特に針葉樹に合います。広葉樹では、まれに毛羽立ちが見られることがあります。 自然由来の塗料である木塗水での塗装なら、リフォーム作業も安心して行えますね。

参照:カラー塗装用の自然塗料

ガイナ

株式会社日進産業さんが開発・販売している「ガイナ」は、結露防止の救世主とも言われる断熱塗料です。

ガイナの成分には、特殊セラミックが多く含まれています。 ガイナは元々、ロケットを熱から守るための塗料で、宇宙航空研究開発機構JAXAの技術を、一般住宅で利用できるように改良したものです。

ガイナの効果

ガイナは様々な効果を持つ塗料です。主な効果には下記があります。

  • 暑さ対策:断熱・遮熱効果
  • 寒さ対策:断熱・保温効果
  • 騒音対策:防音・遮音効果
  • 臭い対策:消臭・空気清浄効果
  • 経年対策:安全・耐久効果

夏の暑さに

ガイナを屋根に塗装すると、太陽の熱を約95%反射するため、遮熱効果で室内温度の上昇が抑えられます。 一般の遮熱塗料と比較すると、ガイナは冬場の太陽の熱が弱い時には遮熱効果を弱め、太陽の恩恵を受けるように作用するところが異なる点です。

外壁への塗装も効果的です。ガイナの断熱効果で、外の暑い空気を室内に伝えにくくなり、冷房効率も上がります。

また、一般に外壁のペンキは、10年に1度の塗り替えが必要です。耐久性に優れているガイナは、一般塗料の2~3倍長持ちするので、20年~30年も塗り替えが不要ということになります。

冬の寒さに

ガイナを室内の壁と天井に塗ると、断熱効果で外に逃げる熱エネルギーの約60%を封じ込めるため、室内を暖かく保つことができます。

ガイナの主成分である特殊セラミックは、受けた熱を効率よく遠赤外線にして放射する性能があります。 遠赤外線の効果で室内の温度が均一になり、部屋の上のほうが暑くて足元は寒い、ということがなくなります。

結露対策に

空気中の水分は、温度の低いほうに集まる性質があります。 結露は、室内と室外の温度差が激しい時、冷たい壁に水分が集まることで生じます。 ガイナは壁も含めた室内の温度を一定にする効果があるため、結露の発生を抑えることができます。

また、ガイナを塗って壁と天井の温度が高くなると、体感温度が上がります。 体感温度が上がれば、暖房を多少控えても快適に過ごせるため、室内外の温度差が小さくなり、結果的に結露が軽減します。

結露が出始めてからではなく、夏のうちに対策をしておくのがオススメです。

ガイナは、グレーがかった色から赤系、青系、グリーン系まで、標準色として52色が用意されています。 ガイナを塗った壁の風合いは、ツヤ無しのマットな質感です。

様々な効果があり、カラーも豊富なガイナを一度試してみてはいかがでしょうか。

柿渋

渋柿を食べてひどい目にあったことはありませんか? 渋~い味が口の中に広がって、なかなか取れなくて厄介ですね。 この渋柿の渋が「柿渋」です。

平安の昔から日本人の生活に無くてはならないものだった柿渋ですが、今ではほとんど使われることがなくなりました。

そんな柿渋が、再び天然素材の自然塗料として、注目を集めています。

柿渋に含まれるタンニンには、防虫・防水・防腐・抗菌などの効果があります。 これらの効果を求めて、古来より、柿渋は木や竹、布、紙などに塗られていました。

柿渋は第二次世界大戦後、石油化学製品に押されて使用されなくなってきましたが、環境問題が重要視される昨今、環境に優しい自然素材として再び注目が集まっています。

柿渋はどうやって作られる?

柿渋という名の通り、原料は果物の柿です。 その中でも、タンニンが多く含まれている天王柿や山柿などの品種が主に使用されています。

青い柿の実を、最も渋みの強い8月頃に採取し、その日のうちに砕いてろ過します。 この絞り汁を長期保存して自然発酵させると、徐々に澱(おり)が沈殿していき、残った上澄みの液体が柿渋となります。

柿渋は3年以上かけて熟成させますが、ワインのように古いものほど良いとされています。 飲むことも出来る安全な素材です。

柿渋は何に使う?

柿渋の用途は、染料や薬など、多岐に渡ります。 石油製品が普及する以前には、漁師が木綿の網を強くするために柿渋を塗っていました。 酒や醤油、お酢などの絞り袋に塗料として使われたり、番傘や和紙、漆器の下地としても塗られていました。 また養蚕では、柿渋を塗った和紙の上でカイコを育てていたそうです。

化学分析などできなかった時代の人々は、どうやって柿渋の優れた性質を知り、的確に用いたのかと不思議でなりません。

柿渋は防水性、防腐性に優れていることから、住宅の外装部分によく使われてきました。

現代のリフォームでは、内装の柱や梁、窓枠、建具などの塗料として使用しています。 柿渋を塗ると、木材は淡褐色から濃褐色に変化し、味わいが出ますよ。

自然塗料としての柿渋の特長

  • 天然素材なので人体に無害です
  • 木の呼吸を妨げません
  • 防虫・抗菌・防腐作用があり、木が長持ちします
  • 防水作用があるので水まわりでも使えます
  • 塗料を剥がさず上からそのまま塗り直しできます
  • 廃棄の際にも有害物質を発生しません

柿渋の原料はもちろん自然なもので、化学的な添加物も一切含まない、環境に優しい天然の素材です。 柿渋をもっと積極的に活用していきたいものですね。

漆(うるし)

「漆(うるし)」は、はるか昔から、日本人の生活に重宝されてきた天然塗料です。 木材や土器、金属、ガラス、紙、革など、何にでも塗ることができ、酸やアルカリ、アルコールにも侵食されず、何にも溶けないという特性があります。

日常生活では、漆塗りのお盆やお皿、茶托などをよく見かけますね。実はこの漆、住宅用の塗料としても使える素材なのです。

漆を自然塗料として使う時は、主に室内の木部に使われます。 自然塗料の中では一番強く丈夫で、時間が経つほどに硬くなり、木部を長く美しく保ちます。

また、漆を塗ると美しいツヤが出て、高級感が増します。ほとんど劣化することもありません。

床や天井、梁、窓枠など室内の木部はもちろん、家具や建具にも漆は最適です。 撥水性があるので水まわりにも使用できます。 様々な箇所に使用できる漆ですが、残念な事に一般住宅ではほとんど使われていません。

漆仕上げには職人の高度な技術が要求されるため、費用がかかってしまうことが原因のようです。 大きな面を漆仕上げにするのは難しくても、ぜひポイントで使っていただきたい素材です。

漆を塗ったものは、掃除やメンテナンスもしやすく、自然塗料のためシックハウス症候群の原因にもなりにくいと言われています。

注意点としては、漆は人によってかぶれてしまう場合があることです。 漆かぶれの症状は一時的なもので、時間の経過とともに免疫ができていきますが、事前に確認しておいた方がいいでしょう。

参照:その他の和紙壁紙(柿渋和紙・漆和紙)


カテゴリー:内装・外装の素材

このエントリーをはてなブックマークに追加