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最終更新日:2019/05/24
最近では、絨毯やカーペットは人気が無いようで、私たちのリフォームでもあまり採用されない素材です。 アレルギーの原因にもなると言われ、アレルギー対策としてフローリングに改修する方も少なくありません。
そんなカーペットですが、素材としてのメリットもあり、種類も様々です。
お部屋の用途や住まい方によっては、カーペットの方が適している場合もありますので、リフォームの際には一度検討してみてはいかがでしょうか。
ハウスダストを吸着します
カーペットはホコリが舞う、という印象をお持ちの方が多いかもしれません。
しかし実際には、ハウスダストはカーペットの密な繊維の中に取り込まれるので、部屋にホコリの塊ができるようなことはありません。 むしろ硬質なフローリングの方が、ホコリが舞い上がったりします。
カーペットはハウスダストを吸着する性能が高いので、人の出入りが激しいお部屋でなければ、空気をきれいに保つことができます。 もちろん、こまめに掃除機をかけたり、天日干しをしたりして、カーペットが吸着したハウスダストをしっかり取り除くことが大切です。
安全性の高い床材です
カーペットはクッション性の高い床材です。滑りにくく、衝撃を吸収するので、万が一室内で転倒しても、衝撃が緩和されます。 歩き心地も良く、足腰への負担も少なくて済みます。
特にご高齢の方にとっては、カーペットを使うと安全性が高い床になると言えるでしょう。
防音性能があります
床に物を落とした時の音や、お子様が飛び跳ねた時の音、歩くときのドタドタという歩行音、椅子や掃除機が擦れる音など、床は意外と騒音が発生するものです。 特にマンションでは、階下への騒音が気になりますね。
カーペットは防音性に優れているため、床の騒音が伝わりにくくなります。 カーペットの内部に空気の層があるため、防音性とクッション性が高くなっているのです。
保湿性・断熱性にも優れています
一般的なカーペットは厚手の織物を起毛しているため、内部に空気をたっぷりと含んでいます。 この空気層によって保湿性と断熱性が生まれ、カーペットのお部屋は冷暖房効率良くなります。
また、冬場に素足で歩いてみるとよくわかりますが、フローリングはヒヤッとするのに比べて、カーペットは暖かく感じます。 これも空気層によって熱伝導率が低くなっているため、急速に熱を奪われることがないからなのです。
カーペットには様々な素材のものがありますが、一番身近なのは、ウールカーペットでしょう。
自然素材でふわりと優しいウールカーペット。ウールは冬用の暖かなセーターにも使われるように、熱伝導率が低い繊維です。 ウールカーペットの繊維は空気をたっぷり含み、これが断熱材のように働いて、冬は冷気を通さずに室内を暖かく、夏には熱気を通さずに室内を涼しく保ちます。
さらにウールカーペットには優れた吸湿性があり、高温多湿な日本の気候に合った素材です。 湿気を吸った後でも、ウールカーペットの表面はサラサラとした感触を保つので、気持ちよく過ごすことができます。
また、ウールカーペットは、有害な化学物質も吸着すると言われています。
繊維がコイル状になっているため、弾力性に富むのもウールカーペットの魅力です。 転んだ時も怪我をする危険性が少なく、家具を置いた凹みもすぐに元通りになります。
静電気が起こりにくいため、掃除がしやすいのも嬉しいですね。
ラタンで作られたラタンカーペットは、一般的なカーペットとは少し異なる特性を持っています。
ラタンカーペットはサラリとして気持ちがよく、夏の暑い時期の敷物にオススメです。
ラタンは、熱帯から亜熱帯に自生するツル性の植物で、ラタンの内部は小さな空洞が集まった構造になっています。 この構造によって、軽く丈夫で曲げても折れにくいため、編み込み家具にもよく使われています。
ラタンカーペットは、玄関マットくらいのサイズから、2帖~10帖ほどのサイズまで、様々な大きさがあります。 ラタンは吸湿性が高いので、日本の高温多湿な夏にはピッタリです。
丈夫で長持ちし、ホコリや臭いがつきません。使うほどに光沢が出て味わいが増し、インテリアに優しく落ち着いた雰囲気をもたらします。
普段は掃除機を使い、たまに固く絞った雑巾で拭くだけで良いので、メンテナンスも簡単です。
その他のカーペットの種類をについて、簡単にご紹介します。
タフテッドカーペットは、機械で布にパイルを刺していく方法で作られます。 パイルはそのままでは抜けてしまうので、裏面にラテックスなどの接着剤をコーティングして固定します。
パイルの形状はカットパイルやループパイルなど、機械によって異なります。
アキスミンスターカーペットは、機械で織られるカーペットの最高級品と言われています。 一本一本パイルを切断して、美しく多彩な柄を織り出します。
ヨーロッパのお城に敷かれている複雑な花柄のカーペットのようなイメージです。
ニードルパンチカーペットは、繊維をニードルで刺してフェルト状にして作られます。 裏面はラテックスでコーティングされているため、フラットで柔らかさはありません。
一般の住宅で採用されることは少なく、オフィスビルや集会場、展示場などでよく見られるカーペットです。
タイルのような正方形のカーペットを組み合わせるのがタイルカーペットです。 大きさは45cm角や50cm角が一般的で、表面はタフテッドカーペットかニードルパンチカーペットが主流です。
タイルカーペットは、強く丈夫でメンテナンスがしやすく、どんな下地でも施工できるのが特長です。 デザイン性の高いものも多く、廊下やキッチンなどによく使われています。
段通は、もっとも歴史の古い最高級品の手織りカーペットです。中国段通やペルシャ段通が有名ですね。
段通は縦糸に手でパイルを結びながら織りますが、パイル数が多いほど繊細な柄を表現できます。 熟練の職人であっても段通を織るのには途方もない日数がかかります。
たいへん高価なものですが、耐久性に優れ、何世代もに渡って使い続けることができるカーペットです。
ラグマットはタフテッドカーペットのように、布にパイルを刺していく方法で作られますが、機械ではなく手工芸的に作られるところが異なります。
パイルを1つずつ刺していくため、パイルの長さや色、柄を自由に決めることができます。 シンプルなものから装飾性の高いものまで様々なラグマットが見られます。
ラグマットは通常それほど大きいものではなく、部屋の一部にポイントとして敷かれます。 他のカーペットやクロス、カーテンとマッチするようなラグマットを選ぶのも、インテリアの醍醐味ですね。