TOP > リフォームお役立ち情報 > 住まいと暮らしのお役立ち > 暮らしを楽しむ > 涼しさ伝える伝統工芸

最終更新日:2023/07/24(2023/07/24公開)

涼しさ伝える伝統工芸

涼しさ伝える伝統工芸

毎日暑い日が続いていますね。
蒸し暑い日本の夏に涼を届ける
昔ながらの伝統工芸をご紹介します。

暑い日にはエアコンをつけるのが当たり前の現代。でもエアコンのない時代は、どうやって暑さをしのいでいたのでしょう?
それが、今でも夏になるとつい手にしてしまう団扇や扇子、窓辺に飾りたくなる風鈴といったアイテム。
今回は遠い昔から日本人に涼を届けてきた、3つの伝統工芸品について調べてみました。

 
イメージ

<団扇の歴史>

もとは顔を隠すためのもの?

団扇の起源は中国の周時代といわれ、日本には奈良時代に伝来したそうです。
時代劇で、身分の高い人が顔を団扇で隠しているシーンを見ることがありますよね。もともと団扇はあおぐためのものではなく、顔を隠すものだったということです。
風によって炭を起こしたり、涼をとったりするために使われるようになったのは江戸時代からと伝わっています。


<日本三大団扇>

イメージ
 

 丸亀団扇(香川)

香川県の「金刀比羅宮(ことひらぐう)」をお参りした際のお土産として生まれたもの。紙を貼る「穂」という部分と持ち手の「柄」の部分が1本の竹で作られていて、丈夫で長持ちなのが特徴です。

 京団扇(京都)

丸亀うちわと違って穂と柄を別々に作ってから取り付ける「差し柄」という構造が特徴。絵柄の部分だけに紙を貼る「透かし団扇」が人気を集めています。

 
イメージ
イメージ
 

 房州団扇(千葉)

竹の丸みをいかした「丸柄」で、48〜64等分に細く割いた骨を糸で編んで作られます。半円で美しい格子模様の「窓」が特徴的です。


<扇子の歴史>

メモ帳代わりに使われていた?

扇子が生まれたのは平安初期で、行事の式次第や短歌を書くメモ帳のような存在だったそうです。鎌倉時代になると扇子は中国やヨーロッパに伝わり、江戸時代頃、庶民にも広まりました。

 
イメージ

<産地ごとに異なる持ち味>

イメージ
 

 京扇子(京都)

竹の加工から紙の加工、貼り付けまで多岐にわたる工程を、それぞれの作業に特化した職人が分担して行います。扇骨の数が多く、扇面の折り幅が狭いのが特徴です。

 江戸扇子(東京)

京扇子と違い、すべての製造工程を一人の職人が手掛けます。京扇子より扇骨が少なく太いのが特徴です。

 

 名古屋扇子(愛知)

宝歴年間に、京都から移住してきた井上勘造父子が始めたとされています。重い色合いや鮮やかな色使いが特徴です。


<風鈴の歴史>

最初は占いの道具だった?

唐の時代の中国で風の向きや音の鳴り方で吉凶を判断していた「占風鐸(せんふうたく)」で使用されていた風鐸が、風鈴の始まり。日本には遣唐使によって奈良時代に伝えられました。
今のように涼を楽しむものではなく、「魔除け道具」として使われていたそうです。

 
イメージ

<江戸風鈴>

300年続く夏の風物詩

東京で作られたものなら何でも江戸風鈴というわけではありません。都内の「篠原風鈴本舗」「篠原まるよし風鈴」の2カ所で作られたもののみが江戸風鈴と呼ばれます。

 江戸風鈴の特長

  • あえてギザギザにした縁
    風鈴の縁をギザギザにすることで、少しザラつき感がある独特の音が奏でられます。
 
イメージ
  • 同じものが2つとない
    一般的な風鈴の多くは型にガラスを流し込んで成形し大量生産します。江戸風鈴は職人がひとつひとつ宙吹き(息を吹き込んで空中で成形する)するため、まったく同じものはないのです。
 
  • 絵付けは風鈴の内側から
    軒先などの外気にさらされても絵がとれにくいよう、風鈴内側から絵付けしています。一般的な風鈴は外側から絵付けするか、プリントされているものがほとんどです。
 

風情を味わいながら涼をとりたいというときに
夏ならではの伝統工芸品も
ぜひ取り入れてみてください。

 

住まいと暮らしのお役立ちに戻る