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最終更新日:2018/09/12
雨や風、直射日光から家を守ってくれるのが住宅の屋根です。 屋根は、地震や台風などの自然災害の被害を抑えるという重要な役割も担っています。
日本の住宅でよく使われている屋根材と、屋根の下地として使用するイーストルーフ通気メタルをご紹介します。
屋根は葺き替えをしたらそれで終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要です。 屋根材を葺き替える時には、屋根材の特長と耐久性を考慮して選ぶといいでしょう。
瓦の歴史はとても古く、1400年前に飛鳥寺で使われたのが最初と言われています。
瓦と瓦の間に出来る隙間が、遮熱と通気に役立つため、夏は涼しく、冬は温かに感じられます。 高温多湿の日本の気候に合う屋根材と言えるでしょう。
瓦に歪みやズレがあったり、瓦の間に土がたまって草が生えていたりすると、雨漏りの原因になるので要注意です。
瓦は重量があるため、耐震性を考えると不利ですが、耐震性を損なわない軽量タイプの瓦も登場しています。
古くから使われているだけあって、日本の気候によく合う屋根材です。 やっぱり瓦屋根の雰囲気が好きで、一番しっくりくる、と言われる方も多いですよ。
屋根材に瓦を使用する場合、5~6年に一度は点検を行いましょう。
化粧スレートは、セメントに繊維材料を混ぜ込み、高温で成形して冷まし、5~6mm程度に薄く伸ばした屋根材です。 よく聞かれる「カラーベスト」や「コロニアル」は、化粧スレートの商品名です。
化粧スレートは種類が豊富なため、どんな雰囲気にも合うものが選べます。
瓦に比べて軽いので、耐震性を上げるために、化粧スレートの屋根に葺き替える方も見られます。
化粧スレートの屋根は、浮いているところやガタついているところがあると、メンテナンス時期の目安になります。
4~6年に一度は点検を行いましょう。また、年に一度は目視で確認するといいでしょう。
ガルバリウム鋼板は、アルミニウム・亜鉛合金をメッキした鋼板です。
耐用年数は25年以上と、非常に耐久性が高い素材です。
重さも瓦の1/9、化粧スレートの1/4程度と、たいへん軽量です。 屋根に重量がかからないことから、化粧スレートと同様に耐震性に優れています。
ガルバリウム鋼板の切り口は鉄部が剥き出しとなるため、きちんと加工されていないとサビの原因となることがあります。
また、ガルバリウム鋼板は金属のため、熱を通しやすい点にも注意しましょう。 遮熱塗料でコーティングしたり、屋根裏にしっかりと断熱を施すなどの対策をしないと、室内の暑さの原因になってしまいます。
ガルバリウム鋼板の点検は、4~6年に一度行いましょう。
アスファルトシングルは、アメリカ生まれの屋根材です。アメリカの約80%の住宅で、アスファルトシングルが使用されていると言われています
アスファルトシングルも、軽量で耐震性に優れた屋根材です。 また、防水性にも優れています。
アスファルトシングルの表面には着色された粒状の石が施されていて、色あせしにくい造りになっています。 柔らかく、曲面にも張りやすい素材のため、デザイン性に優れた屋根をつくることも可能です。
目地の部分にゴミがたまっていたらメンテナンスが必要です。
アスファルトシングルの屋根も、4~6年に一度点検すると良いでしょう。
イーストルーフ通気メタルは、通気層をもつ透湿性の防水素材で、屋根の下地材として使われます。
外気の影響を受けやすいガルバリウム鋼板や、アスファルトシングルの屋根に使用するのがおすすめです。
しっかり防水するだけではなく、雨音を抑える効果もありますよ。
イーストルーフ通気メタルは、3層構造の高密度ポリプロピレン不織布の上に、網状の通気マットが載っている素材です。
高密度ポリプロピレン不織布は、優れた防水性があり、隙間から水が漏れることはありません。 その一方で、透湿性も兼ね備えているため、室内の湿気は外部に放出します。
つまり、雨水の侵入を防ぎながら、湿気を放出して結露の発生を抑える優秀な素材なのです。 結露が原因となるカビや木材の劣化も防ぐため、屋根の長寿命化にもつながります。
株式会社ナガイさんによる参考動画です。
同じ実験をエコリフォームでもやってみました。釘が刺さっているのに水が漏れることはなく、下から送り込んだ空気は通していることがわかります。
イーストルーフ通気メタルを施工する際は、軒先に空気を取り込む部材を取り付けます。 屋根全体に広がっている通気マットが空気の通り道となり、屋根の下を空気が流れることで熱による温度上昇を低減します。 通気層を通って熱気と湿気が外部に放出され、室内を快適に保つことができます。
リフォームにイーストルーフ通気メタルを採用したお客様からは、「今まで屋根からの熱で暑かった部屋の室温が、明らかに変わって過ごしやすくなった」という感想をいただいています。
屋根にイーストルーフ通気メタルを施工していれば、エアコンの使用も少なくて済み、省エネルギーで過ごせる住まいになりますね。
リフォームに合わせて、違う屋根材に変える場合は、いくつか注意点があります。
大幅な値引きや、不安をあおってその場で契約を迫る業者には要注意。 中にはしっかりした工事をしない悪質な業者もいるようです。
屋根の手抜き工事は雨漏りにつながり、ひいては家全体が劣化する原因になることも。 過去のリフォーム事例を見せてもらい、時間をかけて丁寧に対応してくれる業者を選びましょう。
重い屋根材から軽い屋根材に変える場合はあまり考慮しなくていい点ですが、その逆に、軽いものから重いものに変える時には注意が必要です。
もともと軽い屋根材を使っている場合、柱や壁などの強度が低く設計されている可能性があります。 建物の強度が足りず、屋根材の重量に耐えられる強度まで補強する必要がでてくることも考えられます。
また、耐震を考えると軽い屋根材の方が望ましいと言えます。 屋根の耐震については下記のページをご参照ください。
家に合わせて、リフォームに合わせて、様々な屋根材を施工した事例をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。