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リフォーム全般

最終更新日:2021/07/02

窓サッシを交換すれば、窓の結露は解決できますか?

古いマンションに住んでいますが、冬になると窓が結露して困っています。

窓サッシを交換すると良いと聞きましたが、窓サッシを変えれば結露は解決できますか?

(文京区・S様)

窓サッシの交換に関するご質問ですね。

リフォームアドバイザーの塩谷理枝がお答えします。

塩谷理枝プロフィール

高性能な窓サッシに交換すれば、窓の結露を軽減できると思います。

ポイント

  • 窓に結露が起こるメカニズムをご紹介します。
  • 高性能な窓サッシ、窓ガラスに交換するのがオススメです。
  • 室内の水分量が多すぎる場合の対策もご検討ください。

マンションの窓の結露は本当に困りますよね。お客様からもよく結露についてのご相談をいただきます。

結露が起こるメカニズム

空気には、最大限に含むことができる水分量(飽和水蒸気量)が決まっています。 この量を超える水分が、窓ガラスなどに水滴となってつくのが結露です。 では、窓ガラスが結露するのはどういうメカニズムでしょうか?

冷たい空気は、暖かい空気よりも、飽和水蒸気量が少なくなります。 水分をたっぷり含んだ暖かい空気が、窓ガラスの外の冷気に冷やされて冷たい空気に変わると、飽和水蒸気量が減るため、水分を保つことができません。 この水分が、水滴となって窓ガラスにつくのです。

夏に冷たいビールをグラスに注ぐと、グラスに水滴がつくのも、結露と同じ現象です。

結露のメカニズムについては、旭化成建材のサイトが参考になります。

結露はなぜおこる?

こんな時に窓が結露する

窓の結露が発生するのは次のような時だと考えられます。

  1. 室内と窓付近の温度差が激しい
  2. 室内の水分量が多すぎる

基本的には、こうした状況にならないようにすれば、窓の結露を軽減できることになります。 ただし、結露は複合的な原因で発生することもありますのでご注意ください。

いずれにせよ、結露を放置するとカビの発生につながるため、早めに対策されることをオススメします。

リフォーム前は、窓際の壁が結露して、カビも発生していました。(葛飾区・S様のリフォーム事例より)

性能が上がっている窓サッシ

ご質問にある窓サッシの交換は、「室内と窓付近の温度差」を少なくするため、非常に役立ちます。 窓は外気の影響を受けやすい箇所のため、性能の高い窓サッシに交換することで、冬でも窓付近が寒くない環境を実現できるのです。

経年したお住まいでは、窓サッシも建築当初からそのままということも多く、「窓からすきま風を感じてとても寒い」とご相談をいただくことも少なくありません。

ここ20年ほどで窓サッシの性能は著しく上がっています。窓サッシの交換リフォームで、結露はかなり軽減されると思います。

また、ペアガラスや真空ガラス、複層ガラスなど、窓ガラスも高機能なものが次々と登場しています。 種類によっては窓ガラスのみを交換できるものもあるので、リフォームの際に相談すると良いでしょう。 詳しくは下記をご覧ください。

高機能窓ガラス

高機能なガラスにすれば、冬だけでなく夏も快適に過ごせます。(画像:エコガラスwebサイトより)

インナーサッシもオススメ

マンションにお住まいの場合、窓サッシは共有部分とされていて、自由にリフォームできないことがほとんどです。 窓サッシの交換が難しい場合は、インナーサッシの設置を検討されてはいかがでしょうか。

インナーサッシは、窓の内側(室内側)に設置するサッシです。二重窓になって間に空気層ができることで、室内と室外の温度差が減り、結露が軽減されます。

インナーサッシについて詳しくは、リフォーム自然素材でご紹介しています。

インナーサッシ(二重窓)と木製サッシ

マンションのお部屋にインナーサッシを設置して、寒さと結露対策バッチリです。(墨田区・K様のリフォーム事例より)

室内の水分量が多すぎるなら...

窓が結露する原因として、「室内の水分量が多すぎる」場合も考えられます。下記の点に注意することで、結露をいくらか軽減できるかもしれません。

  • 洗濯物を部屋干ししない
  • 加湿器を使いすぎない
  • こまめに換気をする
  • 水槽や観葉植物を置く部屋の湿度に気をつける

湿度が高いときは水分を放出し、湿度が低いときは水分を吸収する、調湿性の高い素材で室内をリフォームすることも効果的です。

オガファーザーや漆喰、エコカラットなどの壁材や、無垢フローリングなどの床材が調湿性の高い素材として知られています。 詳しくは、リフォーム自然素材のページでご紹介しています。

リフォーム自然素材

結露の放置はやめましょう!

結露で生じる水分は、木造住宅の大敵です。そのまま放置しないで、しっかり対策するようにしましょう。 詳しくは下記の動画をご覧ください。

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