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最終更新日:2021/10/19(2007/01/18公開)

壊せない壁の上手なアレンジ方法

壊せない壁の上手なアレンジ方法

間仕切り壁を壊すのは簡単な工事のように思えますが、
建物の構造上、壊すことができない壁もあります。
こうした壁のアレンジ方法をいくつかご紹介します。

構造上、壊せない壁とは?

「2つのお部屋を分けている間仕切り壁を壊して、1つのお部屋にしたい」
「お部屋の入口の壁を撤去して、オープンな間取りにしたい」

リフォームでこうしたご要望をいただくことも多いのですが、中には構造上、壊すことができない壁もあります。 壁や壁の中の柱が、建物の重要な構造体になっているため、無理に撤去すると建物の強度が極端に低下してしまうのです。

強度が落ちた建物は耐震性も低く、安心して暮らせる家とは言えません。 エコリフォームでは、壊せない壁を上手にアレンジするプランをご提案しています。

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オープン棚にアレンジ

まず、壊せない壁にオープン棚を造った例をご紹介します。

「玄関を入ったところの壁を撤去して、広々とした空間にしたい」というご要望でしたが、壁の中に撤去できない柱が入っていることが判明しました。

そこで、撤去できない大事な話の部分は避けて壁の一部をくりぬき、棚板を設置してオープン棚にアレンジしました。 くりぬいた部分を通してお部屋が見渡せるので、視覚的にもつながりを感じる空間になっています。

元は12cm程度だった壁の厚みを30cmに増やしたので、A4サイズの本も楽に納められるサイズです。 これなら奥行きがあって使い勝手もいいですね。

リフォームには何かと制約がつきものですが、ちょっとしたアイデアでより素敵な空間に生まれ変わりました。 インテリアのアクセントとしても効果的です。

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ニッチにアレンジ

次にご紹介するのは、ニッチを作った例です。 ニッチは壁面を四角形や半円形に凹ませたもので、お花や小物などを飾るのに使われる飾り棚です。

ニッチは玄関や廊下などに設置されることが多いですが、お部屋の中にも設置可能です。 例えば、キッチンの壁に小さなニッチを造ったり、リビングに大きめのニッチを造って収納に使ったり。 ニッチを猫ちゃんのキャットウォーク代わりに使う方や、ダウンライトでニッチをライトアップする方もいます。

こちらのリフォーム事例では、耐震性を上げるため、壊せない間仕切り壁を補強してしっかりした耐力壁にすることに。 その上で、厚みが出た壁にニッチを造りました。出っ張りがないので、見た目もスッキリしています。

壁にニッチを造る場合は下地工事などが必要なため、プランニングの段階でニッチの位置を決めておくと良いでしょう。

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壁の代わりにコボットを設置

こちらはちょっと変わったアレンジです。 壊せない壁の代わりに「コボット」と呼ばれる金物を設置した例をご紹介します。

コボットはX字型に組み合わされた棒状のステンレス金物で、耐力壁と同等の強度を持っています。 壊せない壁の代わりにコボットを設置すれば、壁を撤去することが可能になり、視覚的に広がりを感じるお部屋になるのです。

コボットについて詳しくはこちら

こちらのリフォーム事例では、お部屋とお部屋と間に、構造上、壊すことのできない壁があり、リビングダイニングの開放感が半減してしまっていました。

そこで壁の代わりにコボットを設置して、一体感を感じられるリビングダイニングに。光と風も通りやすくなりました。

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建物の強度はそのままで、広々とした空間にリフォームしたい!という声に応えたアレンジ例をご紹介しました。

大きく間取りを変更するようなリフォームをお考えの方は、まずは耐震診断をして、壊せない壁があるかどうかを確認してみることをおすすめします。

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