冬のお風呂は追い焚きより入れ直しがお得！？

最終更新日：2021/08/31（2011/02/25公開）

二十四節気で言うと、2月中旬は「雨水（うすい）」。
雪が雨にかわり、氷がとけ始める頃だそうです。
とは言えまだ寒いこの時期、気になるお風呂のガス代について、ちょっと耳寄りな情報です！

2月中旬ともなれば暖かい日もありますが、都心でも急に雪が降ったりします。なかなか油断できない頃ですね。

寒い冬場、気になることの一つがガス代です。特に「お風呂のガス代がけっこうかかるな...」と感じている方も多いのでは？

そんな方に知ってほしいのが、冬のお風呂は入れ直しの方がお得ということです。

本当に追い焚きより入れ直しがお得なの？

例えば、子どもたちは夕方にお風呂に入ってしまって、奥様は夕飯のあとでゆっくり入浴。ご主人様はお仕事で遅くなるから、お風呂に入るのは真夜中...なんてご家庭もありますよね。

こんな風に、ご家族のお風呂の時間がバラバラな時は、どうしてますか？

誰かがお風呂に入るたびに追い焚きして、お湯を温め直す方が多いのではないでしょうか。でも意外なことに、冬場は水道料金を入れたとしても、入れ直しの方が安くつく場合が多いのです。

200リットルの浴槽の温度を、1℃度上げるには、約3.2円のコストがかかります。

冬場、湯温が15℃まで下がったとすると、そこから追い焚きをして40℃まで温めるのに、
3.2円×25度＝80円のコストがかかります。

一方、追い焚きをせず、200リットルの浴槽に新しくお湯を入れ直した場合のコストは、
水道代45円＋ガス代20円＝約65円です。

※給湯器の方が追い焚きよりも熱効率が良いため、入れ直した時のガス代は安くなります。

なお、プロパンガスは都市ガスよりもガス代が高めなので、コストの差はさらに大きくなります。

「まだ1日しかお風呂に入っていないから、明日は追い焚きにしよう」なんて節約法も、冬場はちょっと考えなおした方が良さそうです。

では、お風呂はいつも入れ直した方がお得かと言うと、そういうわけではありません。

上記の費用の比較は「湯温が15℃まで下がった」場合です。例えば、湯音を20℃から40℃まで温めるコストは、3.2円×20℃＝64円で、入れ直しと同等になります。

コスト面から考えると、夏は追い焚きの方がお得なことも多いようです。

家族があまり間をおかずにお風呂に入るなら、湯温があまり下がらないため、追い焚きをしてもそれほどコストはかかりません。

もちろん、家族みんなが一緒にお風呂に入れば、追い焚きの必要はなくなります。

冬場は追い焚きよりも入れ直しの方が安くつくとは言え、水をたくさん使ってしまうことになります。地球環境のことを考えると、なるべく家族一緒にお風呂に入るようにするといいですね。

近年では、各メーカーから、長時間温かさを保つため、お湯の温度が下がりにくい浴槽も登場しています。こうした浴槽なら、追い焚きがお得になるだけでなく、身体もよりゆっくり温められます。

一般的な浴槽に比べると費用は少しかかりますが、ランニングコストを考えると、お湯の温度が下がりにくい浴槽の方がお得かもしれません。水まわりのリフォームをお考えの方は、ぜひ検討してみてください。

代表的なメーカーとして、タカラスタンダードとTOTOの浴槽をご紹介します。

ホーローキッチンで有名なタカラスタンダードは、お風呂もホーロー製がラインナップされています。

"King of Bath"と呼ばれる「鋳物ホーロー浴槽」は、浴槽自体が熱を蓄えるので、お湯が冷めにくく、身体が芯から温まると好評です。

タカラスタンダードのお風呂については、下記のQ&Aもあわせてご覧ください。

TOTOのお風呂には標準で「魔法びん浴槽」が搭載されています。魔法びん浴槽は断熱構造の浴槽で、魔法びんのお湯がいつまでも温かいように、お湯の温度が下がりにくくなっています。

お湯はり後、4時間以上たっても温かいままだそうです。便利になったものですね。

お風呂の追い焚きと入れ直しで、それほどコストに差があるわけではありませんが、毎日お風呂に入ることを考えると、家計への負担は徐々に大きくなってきます。

お湯の冷めにくいお風呂にリフォームして、なるべく家族一緒に入浴するスタイルに変えていくのも一つの方法ですね。

なお、水まわりのリフォームのポイントについては、下記でご紹介しています。ぜひ参考にしてください。

また、マンションのお風呂に追い焚きをつけたくても、構造上または規約上、できない場合があります。詳しくは、下記のページをご覧ください。